kes労働衛生レポート
生物学的モニタリング:尿の濃淡の補正
一般に、健康診断における生物学的モニタリングは、スポット尿を用いて行われています。スポット尿を用いた場合、時間あたりの尿中への生物学的モニタニング対象物質の排泄量が同じであっても、検査値は尿の濃淡による影響を受けることがあります。
このため生物学的許容値(日本産業衛生学会)、BMI(米国、ACGIH)では、物質によっては尿の濃淡の補正値(クレアチニン補正値)で勧告しています。なお、分布の区分値(厚生労働省)では、尿の濃淡の補正を必要としていません。当社(村田ら)の調査結果に基づく、尿中代謝物等の尿の濃淡の補正法を示しました。