kes労働衛生レポート
生物学的モニタリング:評価〔生物学的許容値、BEI〕
日本産業衛生学会の勧告値である生物学的許容値は、生物学的モニタリング値がその勧告値の範囲内であれば、ほとんどすべての労働者に健康上の悪い影響が見られないと判断される濃度です。
日本産業衛生学会では平均ばく露濃度(対外ばく露)に対して許容濃度の勧告を行っていますが、労働の場では、許容濃度と生物学的許容値の両方を満たす必要があるとしています。
一方、米国ACGIHの勧告値であるBEI(BiologicalExposureIndices:生物学的ばく露指標)は、体外的なばく露に対する勧告値であるTLV-TWA〔時間加重平均〕の濃度に対応する生体試料中の測定対象の濃度ですが、局所的な作用、皮膚粘膜からの著しい吸収がある場合では対応しないことがあります。代表的な物質について、生物学的許容値とBEIを対比しました。