尿中代謝物が共通である有機溶剤のばく露評価

スチレンとエチルベンゼンの尿中代謝物は、どちらもマンデル酸であり、これらの混合ばく露の場合は、尿中代謝物によるそれぞれの有機溶剤のばく露評価は困難です。このような場合、作業環境気中濃度（作業環境測定結果或は個人ばく露濃度測定結果）を用いたそれぞれの有機溶剤のばく露評価が必要です。
下記表に、尿中代謝物が共通である有機溶剤の作業環境気中濃度を用いた検査結果の評価の例を示しました。スチレン或はエチルベンゼン由来の尿中マンデル酸の溶剤別の値（⑦）は、例1 ではいずれも管理暫定値を上回り、例2 ではいずれも管理暫定値を下回っていますが、相加的に評価した相加値（⑧）は管理暫定値（相加的評価時は1.00）を上回っています。
※ スチレン、エチルベンゼンは特別有機溶剤（特化則）です。