kes労働衛生レポート
生物学的モニタリング:尿中ALA高値〔ポルフィリン尿症〕
鉛ばく露の作業者の場合、デルタアミノレブリン酸脱水素酵素の活性低下や、ヘム合成酵素の阻害によりポルフィリン代謝系が乱れるため、尿中デルタアミノレブリン酸(尿中ALA)濃度が増加し、赤血球プロトポルフィリン(FEP)、尿中コプロポルフィリン濃度が増加します。鉛以外にもポルフィリンの代謝系に影響する物質等があり、示すポルフィリン尿症を起こす物質および疾患は尿中ALAの増加要因となります。
尿中ALA増加の原因は数多く存在します。血中鉛濃度が、尿中ALAが増加するレベルであり、赤血球プロトポルフィリン(FEP)が尿中ALAと同時に高くなっている場合には、鉛による可能性が高くなります。