kes労働衛生レポート
調査事例:ハンダ付け作業者〔尿中ALAが高値:尿の濃縮〕
A社でのハンダ付け作業者(53名)の鉛健康診断での血中鉛の分布区分はすべて「1」でしたが、尿中デルタアミノレブリン酸(尿中ALA)の分布区分は「1」が41「2」が12名であ「2」の割合が異常に高率(22.6%)でした。この原因について調査したところ、全体に尿比重が高く、尿の濃淡の補正後では「2」の割合は5.7%と通常の範囲内となりました。
ハンダ付けがライン作業であり、休憩時間しかトイレにいけないため、作業者が水分の摂取を控え、尿が全体に濃くなっていました。尿の濃淡が検査結果に影響する項目については、尿の濃淡の補正が望まれます。